インプラントは、骨に結合さえできれば、10年以上持つといわれていますが、顎の骨の状況によってより長持ちしたり、反対に寿命が短くなったりもします。
時には不具合が出て、やり直しすることになります。ただ、やり直しができる場合と、難しいケースがあります。
インプラントには保証期間を付けている歯科医院がほとんどなので、不具合があった場合は、すぐ保証期間が切れる前に治療をした歯科医に相談することをおすすめします。
インプラントは手術時の不備やメンテナンス状況によって、やり直しになる事があります。ここでは、インプラントのやり直しになるのはどのような時か紹介します。
顎の骨にインプラントを結合して人工歯を支えるため、インプラントの根元が不安定になるとグラグラしてきます。
この場合はインプラントが骨に結合していない可能性が高いため、インプラント治療のやり直しになります。
骨に結合できなかった原因として以下の事が想定できます。
インプラントのやり直しで多いのが、人工歯(かぶせ物)のトラブルです。
以下が、人工歯の不具合で多い症例です。
以上のような不具合があると噛み合わせが悪くなり、肩こりや頭痛などの症状を引き起こします。
そんな状態が長引けば、身体に強いストレスを感じるようになります。長期間、不具合を放置していると、歯に強い負荷がかかり人工歯が欠ける危険性があります。
インプラント手術後に痛みや腫れが出るのは珍しいことではありません。1~2週間は痛み止めが処方されて次第に腫れや痛みは引いてくるのが普通です。
もし、痛みが長期化したり、腫れが続く場合には以下の疑いもあるのでインプラント手術をした歯科医に相談する必要があります。
インプラント手術後に不具合があった場合は、やりなおしを行います。しかし、まれに手術が不可能、あるいは難しい場合もあります。
喫煙者で歯周病を発症した場合、再手術をしてもインプラントの成功率が落ちるリスクが高くなるため、禁煙を条件に治療のやり直しを行います。承諾できない場合には、治療を断られる可能性があります。
インプラントを埋め入れる部分に必要な骨が無い場合には手術は困難になると想定されます。その場合には、骨を再生する手術を行えばインプラント再治療が可能になりますが、体力的にも金銭面でも負担が大きくなります。
インプラント手術後に糖尿病や高血圧などの生活習慣病になった方や、腎臓病や肝臓病などの機能障害を発症した方は、インプラントの再治療が不可能になることがあります。
理由は、服薬状況によって副作用などのリスクを伴う危険があるためです。
しかし、症状によっては医師の判断で治療が可能になることもあるため、不明な場合にはインプラント手術を担当した医師に相談してみることをおすすめします。
その場合には、隠さず現在の健康状態や服薬状況を伝える必要があります。
インプラントに不具合があってやり直しをする際の治療費は、歯科医院によって対応が違ってきます。一般的には、保証期間内のやりなおしなら費用はかかりません。歯科医院によって5~10年と保証期間も違うので、手術を受ける前に確認しておくことが必要です。
ただし、保証がきくのは、メンテナンスをしっかりと受けていることを条件としている歯科医院がほとんどです。他の歯科医院で受けたインプラント治療のやり直しの場合は、保証期間であっても通常通りの費用がかかります。