オールオン4と入れ歯の比較

オールオン4も総入れ歯も、虫歯や歯周病などですべての歯を失った方（もしくは残存歯があっても抜歯ができる方）へおすすめの治療法であるため、どちらの治療にするか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

ここでは、オールオン4と総入れ歯の違いやそれぞれのメリットやデメリットについてまとめています。

オールオン4と総入れ歯の違い

オールオン4も総入れ歯も、虫歯や歯周病などですべての歯を失った方（もしくは残存歯があっても抜歯ができる方）へおすすめの治療法です。

オールオン4は4本のインプラントで上顎、または下顎のすべての歯を支える治療法です。従来のインプラントでは8～14本のインプラントの埋入が必要でしたが、オールオン4は義歯をすべてブリッジにして繋げることにより、4本のインプラントのみで支えられるようにしています。従来のインプラントよりもコストも抑えられ、身体的な負担も少ない、人気の治療法です。

総入れ歯は上顎、または下顎、もしくは上下両方の顎の歯を失った方にとっては最も一般的で、保険も適応される治療法です。歯茎に似せたプラスチック製の床（しょう）と呼ばれる部分と、人工の歯からできており、患者さん自身で床を粘膜に貼り付けて使用します。

二つの治療の大きな違いは、オールオン4には総入れ歯にある床にあたる部分がないこと、顎の骨にインプラントを埋入して固定することだといえるでしょう。

オールオン4のメリット・デメリット

オールオン4のメリット

• しっかりと噛むことができる
• 身体的な負担を軽減できる
• 大抵の場合治療当日に歯が入り、食事ができる
• 通常のインプラントより費用が抑えられる
• 審美性が高い
• 治療期間が短くて済む

オールオン4のデメリット

• 残存歯は抜歯する必要がある
• 外科手術が必要
• 治療できる医師やクリニックが限られる
• 保険が適応できない
• 定期的なメンテナンスとセルフケアが不可欠
• 顎の骨の状態によっては治療ができない

総入れ歯のメリット・デメリット

総入れ歯のメリット

• 治療回数が少なくて済む
• 手術の必要がない
• 保険診療で作成できるのでコストが抑えられる（素材によっては保険適応外になる場合もあります）

総入れ歯のデメリット

• 噛む力が自然な歯よりも弱くなる
• 食事の後など、取り外してお手入れをする必要がある
• 食事や会話の際に、ずれたり外れたりといった不安がある
• 床部分で上顎を刺激されることにより、気分が悪くなる場合がある

こんな人にはオールオン4がおすすめ

現在総入れ歯を使用していて不満がある方や、取り外しての入歯のお手入れが手間だと感じる方、審美性にこだわる方や、周りの方との食事やお喋りの機会が多いという方などは、オールオン4を検討すると良いでしょう。

ですが費用は総入れ歯の方が抑えられることや、顎の骨や口腔の状態によってはオールオン4の治療ができないこともあるので、まずは希望をしっかりとリストアップして、クリニックに相談してみるのがおすすめです。どんな治療ができるのか、医師のアドバイスやおすすめを聞いて、ご自身に一番合う治療方法を選びましょう。