オールオン4ができない人とは

通常のインプラントより埋入するインプラントの本数も少ないためコストも抑えられ、身体への負担も少なくて済む、いいこと尽くしのオールオン4ですが、希望する患者様が必ず治療を受けられるわけではありません。このページでは、オールオン4ができないのはどのような人なのかまとめています。

治療を受けられるかどうか不安な方、相談を迷われている方は是非参考にしてみてください。

残存歯がある人（抜歯できない人）

オールオン4は、片顎の全ての歯をインプラントブリッジにして、4本のインプラントで埋入する治療方法であるため、本来の歯が残っている方は抜歯が必要になります。抜歯ができる場合は治療可能ですが、どうしても残したいという場合は治療ができません。

顎の骨が薄い、弱っている人

オールオン4は顎の骨にインプラントを埋入して義歯を固定させる治療であるため、義歯を支える顎の骨が薄かったり、弱っていたりするような場合は、しっかりと義歯を固定させることができないため、治療が難しいといえます。

歯周病が進行している人

歯周病は、歯を支える骨を溶かしてしまう病気です。歯周病になっているのは、歯茎が細菌に汚染されている状態で、そのような歯茎にインプラントを埋入すると細菌感染の可能性があります。

細菌感染が起こると、インプラントと骨がしっかりとつかないことがあり、そうするとインプラントがしっかりと安定せず、最悪の場合にはしっかりと噛むことができず、インプラントが抜け落ちてしまうのです。

さらに重度の歯周病の人は歯周病になりやすい傾向があり、口の中の歯周病菌が増えるとインプラント周囲炎という、インプラントを支える骨を溶かす病気になる可能性も高まります。

オールオン4はインプラントの中でも高い技術力が必要となるため、治療に対応できる医師が多くはありません。かつ、歯周病が進行している患者様のオールオン4治療をするということになれば、歯周病の専門的な知見もなければならないため、医師を探すことが難しくなってくるのです。

手術にリスクのある全身疾患を抱えている人

オールオン4はインプラントの埋入が4本で、他と比べて負担が少ないとはいえ、インプラントが外科手術であることに違いはありません。そのため、手術に耐えられない全身疾患があるような場合は、治療を受けられないことがあります。血糖値が安定しない、麻酔を使えない、血が止まりにくい、免疫疾患がある、など、気になる疾患がある場合は、必ず医師に相談しましょう。

喫煙している人

タバコを一日20本以上吸っているヘビースモーカーの人も難しい場合があります。タバコは毛細血管の収縮を引き起こし、血流を悪くさせるのですが、歯肉がタバコに反応してしまい、歯肉が貧血状態になってしまうと、歯を支えている組織が崩れて、人工歯根が顎の骨と結合しづらくなる場合があるのです。

顎が成長しきっていない年齢の人

インプラントを検討している方は、治療可能なのは16歳以上という目安を幾度となく目にしたことがあるかもしれません。顎の骨は16歳で成長が完了するといわれているのですが、顎の骨が成長途中の人にインプラントを埋入してしまうと、顎の骨の成長が止まってしまうことがあり、全体の歯並びや噛み合わせにも影響してしまうため、顎の骨が成長しきってから、と言われているのです。